金属面を塗装する際に

エッチングプライマー

塗料は金属の種類によって極度に付着性が不良となる場合がある。
その代表例はE鉛メッキ面であり合成樹脂調合ペイントなどの油変性の塗膜を直接塗付すると、亜鉛と反応し亜鉛石けんができ、これが塗膜と金属との聞に生成し、経時的に塗膜の付着性を低下しはがれを生ずるまでに進行する。
また物理的には、亜鉛メッキ面の表面が平滑であり付着力の発揮がしにくい状態にある。
このような理由で、付着性が不良となる金属と塗膜の聞に入り、金属表面を化学的に処理し金属表面を変化させながら塗膜を形成し、付着性向上を主白的とする塗料として、エッチングプライマーがあげられる。

エッチングプライマーは、別名ウオッシュプライマーともいわれ、金属表面処理塗料の代表である。エッチングプライマーの組成はプチラール樹脂、ジンククロメートりん酸、アルコール、水などからなり、主に2液型となっている。
金属表面処理の機構は、りん酸と金属表面が反応し、その表面を組にし、塗膜のアンカー効果を向上させ付着性を良好とすることで、りん酸とプテラール樹脂が反応し、素地付着性の良い樹脂化合物を生成する。

また、りん酸とジンククロメートが反応し、りん酸金属塩層を強固にするなどして、付着性を向上させる。これら生成物は一時防錆効果をも保有したものとされているが、エッチングプライマーの種類によっては、それを求めることは危険のものもあり注意が必要。
エッチングプライマーはJISK 5633によって1種、 2種の2種類に規定されている。1種は一般に短期暴露型といわれ、建築塗装における、アルミニウム、亜鉛メッキ等の塗装系に用いられるのが、この1種がほとんどである。

1種の特性は前項に示した金属処理機構による塗膜を形成し、付着性向上とー時防錆効果のある塗膜を形成するとされているが、塗膜自体が薄く、耐水性が良好でないため、長期間暴露することは危険で、あくまでも、付着性のみを求め、 30分以上24時間以内で次の工程の塗装を行なわなくてはならない。
適用し効果をあげる金属は、鉄面、亜鉛、すず、そしてアルミニウム等で、塗装系では付着性の不良な塩化ピニル系エナメルの各種金属への塗装には不可欠である。

2種の特性は一般に長暴型といわれるもので、展色材にフェノール系樹脂を用いて、耐水、耐候性を良好にし、エッチングプライマーのみで長期放置する必要のある大型鉄構造物などで、さび除去後のショッププライマーとして多く用いられ、 2ヵ月程度防錆力を有するものもあるが、できるだけ短期に上塗りすべきである。