三階建ての家でのトラブル

風でゆれる家


実際にあった事例をもとに、3階建ての工事のご説明します。
Cさんの敷地は南が道路に面していて、幅は約6メートル、奥行き12メートルほどです。
3階建てを希望していたさんは、ツーバイフォー三階建て住宅の建設実績が一番多いといわれるP杜に依頼しました。
担当者が次々に代わり、誰が全体を見ているのかはっきりしない工事の進め方のせいもあってか、工事は遅れましたが、一部に未完

成部分を残して、予定どおり新居に移りました。
まず、その家の1階には大型車が入る車庫があります。
そして2階には、道路に面して大きな窓のある居間と食堂があり、北側には台所・トイレ・洗面所・納戸などの間仕切りの多い部屋が

あります。
さらに、3階には、主寝室と子供部屋が配置された希望どおりの間取りで、Cさん一家は喜んで新居での生活を始めたのです。
しかし、その喜びも束の間でした。入居した直後の、強風が吹き荒れた日の朝のこと、居間でくつろいでいた家族が船酔いしたよう

な気分になったのです。
「なんだかおかしい」と見回してみると、なんと、壁際に置いてある大型の水槽の水が大きく波を打っているではありませんか。
風で家が船のように揺れているのです。
「まさか」と信じられない気持ちで、Cさんは家の中を点検してみました。
そして、2階廊下の壁を押してみたところ、家が東西方向に揺れているのを感じたのです。
そのことをP杜に告げると、工事担当者や技術の人がきて調査してくれました。
そして、次のような予期しなかった手直しの申し出があったのです。
①外壁に張られた壁材料をとり外し、一部に大型合板を張り増しし、さらに金物で補強する
②玄関や2階の室内壁のボードをとり外して合板に貼り替える
③柱と土台を結ぶ特殊なボルト(ホールダウン・ボル卜)を締め直して二重ナットにする
どうやら建物が揺れるのは、骨組みが東西方向(狭い間口方向)に弱いためのようで、そのため、骨組みを横揺れに強くするための補

強工事をする必要がある、との説明でした。

幅の狭い敷地の3階建は特に慎重に


幅が狭い3階建てで、Cさんのようなトラブルはよく耳にします。
道路面に車庫があり、玄関の一を設けると一階には横揺れに突っ張る強い壁が残りません。
さらに、道路側が南の場合は、二階、三階も太陽光線を入れるために、大きな窓が設けられ、北側のほうより極端に壁が少なくなり

ます。
つまり、南側が北側よりも弱くなって、風などで横揺れが始まるのです。
木造3階建てを計画する際は、壁の位置やバランスについて専門家によく検討してもらい、骨組みの強さを確認するとともに、それを

充分に理解した施工者によって工事をしてもらうことが必要です。